研究課題/領域番号 |
13650589
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
秋山 哲男 東京都立大学, 都市科学研究科, 教授 (10094252)
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研究分担者 |
高橋 万由美 宇都宮大学, 教育学部, 講師
沢田 大輔 交通エコロジー, モビリティ財団, 研究員
藤井 直人 神奈川県リハビリテーション病院, 研究部, 主任研究員
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キーワード | 障害者 / 高齢者 / STサービス / 交通政策 / 外国 / モビリティ |
研究概要 |
高齢者・障害者の交通政策に関して、英国、フィンランド、スウェーデンの調査を行った。 (1)英国:高齢者・障害者の交通に関しては、今年度、英国のDPTAC(障害者輸送諮問委員会)と英国DETR(運輸省)の訪問により、DDA(障害者差別禁止法)や最近の高齢者・障害者交通政策の動向をヒアリングした。 DPTACでは組織構成メンバーとして障害者半数以上加入を前提としたメンバー構成として位置づけられていることを確認した。さらに、1995年に施行されたDDA(障害者差別禁止法)の制度的展開やその問題点を聴取した。また、コミュニティトランスポートやアンビュランスサービスなどの情報収集も行った。コミュニティトランスポートは、特に交通安全問題やボランティアの位置づけを聴取した。 (2)フィンランド・スウェーデン:フィンランドではヘルシンキ等(周辺自治体も含む)の自治体において、スペシャル・トランスポート・サービスの運行実績(障害者に18トリップ/月を保障)やフレックスバス(予約型のデマンド方式、ルートが無い自由走行、EUのプロジェクト)のヒアリングを行った。さらにスウェーデンのウプサラ市ではフレックスルート及び当該市の運行している様々なノンステップバスの視察を行った。 (3)まとめ:英国では差別禁止法が障害者、業界、政府・自治体とバランスのとれた対策、つまり公私の連携のとれた対応を実施していることが分かった。北欧の2カ国は総合的に高齢者・障害者のモビリティの差別禁止法は無いが、具体的な施策においては、それに匹敵するレベルの人権が保障されていることが確認された。
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