研究課題/領域番号 |
13650614
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
源栄 正人 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90281708)
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研究分担者 |
星 道夫 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90005504)
佐藤 健 東北大学, 大学院・工学研究科, 講師 (90290692)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | 既存建物 / 振動実験 / システム同定 / 損傷度評価 / 構造物-地盤系 / サブストラクチュア法 / 衝撃波発生装置 |
研究概要 |
地震時にける構造物の損傷や構造物の耐震補強効果を、振動試験に基づく固有周期や固有モードなど振動特性の変化から評価することは耐震工学において重要である。本研究では、まず、実存建物改修前後における振動試験に基づく振動特性の変化より、建物部位ごとの損傷/補強効果の評価を行った。また、構造物-地盤系の振動試験法として、上部構造のみの試験体で地盤の影響を考慮した構造物-地盤系の振動台実験法を開発した。この振動試験により得られる観測データに基づく構造物-地盤システム同定により、模型試験体を対象とした構造物の損傷/補強効果を把握するため基礎的技術の検討を行った。 2001年度までに、実存建物として、1978年の宮城県沖地震で大きな損傷を受けた東北大学人間環境系研究棟(RC造9階)を対象に、インパクターによる加振実験と同建物における耐震改修前後の起振機振動試験を微動観測と合わせて実施した。竣工直後の振動実験結果と耐震改修前の振動実験結果に基づき、システム同定によりブロック分割した建物の部位ごとの損傷度評価法を適用した。その結果、建物の部位ごとの損傷度は宮城県沖地震の被害におけるひび割れ状況とよく対応した。次に、改修前後の振動試験に基づき、同じ手法により補強効果を評価し、建物部位ごとの剛性回復状況やねじれ振動の抑制などを定量的に確認することができた。 2002年度は、昨年度までの研究成果を国内外において研究発表を行うとともに、サブストラクチュア法による構造物-地盤系の振動台試験法の開発を行った。まず、フィドバック加振可能な任意波形発生装置を用いることを前提とした数値実験を実施した。次に、実際の動伝型の任意波形発生装置を用いた構造物-地盤系の振動試験法の開発として、建物(模型試験体)が想定地盤に設置された場合の振動試験を実施し、観測データに基づくシステム同定により、試験方法の有効性を確認した。
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