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2002 年度 実績報告書

エネルギー吸収要素として低引張強度高靭性コンクリートを組合せたRC部材の耐震性能

研究課題

研究課題/領域番号 13650622
研究機関福井大学

研究代表者

本間 礼人  福井大学, 工学部, 講師 (50254157)

キーワード軽量コンクリート / 軽量ガラス骨材 / ビニロン繊維 / 高靭性 / エネルギー吸収部材 / スマートストラクチュア
研究概要

本研究では、ひび割れが早期に入ることを意図した低引張強度高靭性コンクリートを袖壁に使用したRC柱の実験を行い、考え方を実証すると同時に、繊維補強超軽量コンクリートの引張強度をコントロールし、靭性を高めるための材料学的な研究と力学特性の評価を行い、意図する効果を得るための材料設計と部材設計方法の提案を試みることを目標としており、昨年度までにほぼ必要とする引張強度と引張靭性の得られる調合データが蓄積されたため、平成14年度においては、最良の条件を模索するため引き続き試験調合を行いながら、昨年度までに得られた軽量コンクリートに関する経験とデータを応用した袖壁付き柱試験体を製作し、目的とするエネルギー吸収特性が得られるかどうかについてを主軸に研究を遂行した。
まず試験調合についてであるが、昨年度までに判明した最適な水セメント比である60%を中心としてパラメータを振り、そのほか繊維の混入率・骨材の粒径別の混合比の変化や、軽量骨材の事前吸水の割合を変化させた調合の軽量モルタル供試体(40×40×160mm)ならびに50×150×530mmの梁型部材を作製、破壊試験した。その結果、事前吸水が無腸合には長期強度の安定が得られないこと、骨材の細粒の割合が大きいと強度は高くなるが、靭性が下がってしまうことなどが判明した。
さらに、中子筋を用いて十分にせん断補強した普通コンクリートの柱を設計し、それに軽量コンクリートによる袖壁を取り付けた試験体を製作し、袖壁コンクリートを変化させた4体の試験を行った。その結果、水セメント比55%、骨材粒径比1:3:6(大粒:中粒:細粒)、繊維混入率1.8%の袖壁コンクリートの試験体で最大のエネルギー吸収が得られ、これは梁試験体での結果と一致していた。また、柱の部材角が大きくなっても、等価粘性減衰定数はあまり変化せず、良好なエネルギー吸収特性が得られたと考えられる。次年度以後は柱主筋降伏前に袖壁が降伏するような調合、配筋を検討していく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 川崎 真一郎, 本間 礼人, 小林 克己: "軽量ガラス骨材を使用したモルタルの高靭性化についての実験的研究"日本建築学会大会学術論文梗概集. A-1. 447-448 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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