研究課題/領域番号 |
13650629
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中塚 佶 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60107133)
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研究分担者 |
荒木 秀夫 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40159497)
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キーワード | コンファインドコンクリート / 角形 / 応力度-ひずみ度関係 / 高さ / 幅(比) / 辺長比 / 性能規定型設計 |
研究概要 |
平成12年の改正建築基準法における限界耐力計算法、すなわち性能規定型設計法の導入は、部材の荷重-変形関係および損傷度の把握を必須の知見とした。このため、コンクリート系構造部材の性能設計に不可欠な、本研究テーマであるコンファインドコンクリートの強度・変形特性の把握は一層重要な課題となってきた。 本年度は昨年度に引き続き、高さ辺長比および角形断面の辺長比が異なる角形コンファインドコンクリートの強度・変形特性を調べる実験を行い、それら特性の定量化に関する以下のような結果を得た。 (1)単軸圧縮力を受けるプレーンコンクリートの応力-ひずみ特性には、断面の辺長比の影響は殆どみられないのに対し、短辺長さ・高さ比の影響は顕著で、同比の減少によって圧縮強度、そのときのひずみは増大し、応力下降勾配は緩やかとなった。一方、コンファインドコンクリートでは、圧縮強度が短辺長さ・高さ比によって顕著な影響を受けた。これに対し、同強度時ひずみは辺長比が大きい場合ほど小さくなった。この現象が拘束応力と関係する横補強筋軸力に起因していることを明らかにした。 (2)さらに、短辺長さ・高さ比が2で、辺長比が1の試験体の特性値に対する比として、強度・変形特性推定式を誘導し、同式が実用上十分な精度を有していることを示した。 (3)圧縮力とせん断力を受ける場合、作用せん断力が増加すると、角形コンファインドコンクリートの最大鉛直応力およびそのときの鉛直ひずみは低下した。この低下率を最大鉛直応力時のコンファインドコンクリートに作用するせん断応力ならびにプレーンコンクリートの破壊限界線における最大せん断応力の関数として定量化した。
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