研究課題/領域番号 |
13650658
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研究機関 | 東北芸術工科大学 |
研究代表者 |
三浦 秀一 東北芸術工科大学, デザイン工学部, 助教授 (00244997)
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研究分担者 |
渡邊 浩文 東北工業大学, 工学部, 助教授 (60247236)
須藤 諭 東北文化学園大学, 情報科学部, 助教授 (10187792)
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キーワード | 住宅 / 省エネルギー / 情報 / 電力 / 実践 / 診断 |
研究概要 |
本研究は、住宅居住者が省エネルギー行動を取ることによって得られる定量的効果を、実証的に評価しようとするものである。平成13年度は住宅全体の電力に関するリアルタイム使用情報のみを提供し、平成14年度は家電単位でのエネルギー使用情報を提供し、省エネ診断を行った。 平成15年度はリアルタイム全体使用情報、個別家電使用情報に加え、省エネ対策情報の提供を行った。個別家電使用情報の提供では、平成14年度が自己診断方式として行ったが、居住者への負担を軽減し、一定の診断項目を確保するために外部診断方式とし、調査員が訪問し計測を行う方法を採用した。また、こうした省エネ情報を提供したグループと同地域において、居住者ごとの省エネ情報を提供しないグループも同時に省エネの実践に取り組んだ。 省エネ対策情報としては、心がけ項目、買い換え項目に分け、訪問調査時のヒアリングや計測結果をもとに、対策による効果の見積もり金額をパソコンで算出しその場で居住者に提示した。心がけ項目としては、家電、照明、待機電力について、買い換え項目については冷蔵庫と照明にについて省エネ効果試算を行った。こうしたことで、具体的な取り組み方法やメリットが伝わるようにした。 買い換えについては、冷蔵庫の省エネ効果は大きいものの、購入金額が大きくなるためすぐには買い換えにはつながらないものの、電球型蛍光灯への買い換えは多くの家庭で進められた。 6ヶ月間にわたる省エネ実践の結果、こうした診断情報を受けた9家庭では平均15%程の省エネ効果が現れた。それに対して、省エネ診断情報を提供しなかった70家庭では9%程度の省エネ効果となった。こうしたことから、省エネ診断情報の提供が実践に対して有効であったものと考えられる。
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