研究概要 |
病院建築は「成長と変化」が著しい建築種であり,従来からその対応について研究・計画がなされてきた。しかし近年,従来の変化とは質の異なる変化が各方面で生じており,全体像を把握しにくい状況が起きている。特に病院の利用者の観点から各種の情報を提供し,全体像をわかりやすくする必要が生じている。本研究では,診療機能や病院環境を主要課題として病院環境の案内支援の向上をはかることを目的として,大規模病院における案内支援システムの試行に係わる調査研究を行うとともに,先端的事例を対象にした情報の収集,文献を中心とした革新的技術に関する調査など,また調査成果に関してHTML形式による記述とそのデータベース化を行っている。 本年度では,これまでの大規模病院における案内支援システムをインターネット上のウェッブサイトで開示し,日本建築学会建築計画委員会医療施設小委員会のウェッブサイトとリンクした。 http://planner.tutrp.tut.ac.jp/CR_WFS/start.htm http://news-sv.aij.or.jp/keikakusub/s10/ 特に,子どもの患者を対象として小児病院における案内支援システムの開発に向けて研究を進めており,参考文献に示す。 また,平成15年6月にカナダ国・モントリオールで開催された健康とデザインに係わる第3回国際会議(3^<rd> World Congress on Health and Design)にて,IBPE(International Building Performance Evaluation 国際建物性能評価)プロジェクトに参加する研究者と意見交換を行った。この成果についてはElsevier出版社から書籍として発行する予定である。
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