研究課題/領域番号 |
13650692
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研究機関 | 筑波技術短期大学 |
研究代表者 |
櫻庭 晶子 筑波技術短期大学, 建築工学科, 助教授 (10215692)
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研究分担者 |
平根 孝光 筑波技術短期大学, 建築工学科, 教授 (90218793)
萩田 秋雄 筑波技術短期大学, 建築工学科, 教授 (40111702)
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キーワード | 高齢者 / 司会 / 黄変化 / 屋外空間 / 色彩計画 / 加齢 / 白内障 / 視認 |
研究概要 |
加齢による生理変化は視覚機能の低下をもたらす。人間の眼球水晶体が弾力を失っておこる老眼は40歳台から始まる。さらに水晶体は50歳台頃から、長年にわたる紫外線の影響で、構成タンパク質が黄変化し視界が黄ばむ。いわゆる健康な老化というもので、これに白濁が伴うと白内障として手術の対象になるが、それは数%に過ぎないと言われる。この黄変化の結果、色の誤認、さらには空間の誤認が起こり、足を踏み外して転倒の原因ともなり得る。 本研究では、屋外空間を対象とし加齢黄変化視界下での変色を調査分析し、色彩選定の資料を作成し、特にこの組合せにより、段差の確認など空間の視認を高める色の組合せを追求しようとするものである。 高齢者の利用頻度が比較的高い都市内の歩行者専用道路、公園や施設等の屋外空間について、今までに行った調査により利用状況を把握し、空間の変換点等の重要性が高い地点に付き記録を整理した。さらに、市販の材料の実物サンプル約100色、建築デザイン用色票約400色などの測定材料を加齢黄変レベル別の2種類の黄色薄膜で覆い、その黄変色をシミュレーションし色差計で計測を行った。こうして得た色度座標に対応した色見本を、カラー・チャート・ソフトから選び、コンピュータ内に原色と黄変化レベル別変色の色見本をそれぞれ記録しxy色度図を用いて分析を行った。その中から元の色でも黄変後でも見分けやすい色の組合せを輝度比を基に選択し提示した。
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