平成13年度の研究実績は1)ホフィニの資料収集の継続、2)ホフィエの空間構成的弁別性の分析継続の2点に大別される。 1)については、平成12年度日本建築学会九州支部研究報告における口頭発表「オランダにおけるホフィエ型住居に関する研究(その1)/南ホラント州を対象とした基礎資料の収集報告および分析対象の選定について」の研究作業を継続し、南ホラント州、デンハーグの事例のうち、図面収集を完了していない作品について資料収集を実施した。また北部ホラント諸州の都市であるハーレム、アルクマール、ホールン、レーワールデン、マスルム、フローニンゲン等に現存する作品について、平成13年9月に現況確認を中心に現地調査を実施した。これに関連して、平成13年度日本建築学会九州支部研究報告で口頭発表を行っている。 2)については、平成12年度日本建築学会九州支部における口頭発表「オランダにおけるホフィエ型住居に関する研究(その2)/配置構成に関する考察」の研究作業を継続し、13年度はホフィエの入口部と経路部の構成について、外形構成類型の構成単位のについての両観点から分析を行い、平成13年度日本建築学会大会(関東)において「オランダにおけるホフィエの空間構成に関する研究/入口部と経路部の構成について」、同九州支部研究報告において「オランダにおけるホフィエの空間構成に関する研究(その2)/構成単位の形成について」の口頭発表を行っている。 次に個別のホフィエの構成類型考察から上位の分析軸として、それぞれの都市における複数のホフィエの配置構成原理に関する研究を現在継続しており、とりわけオランダの水域隣接集落内においていかなる配置決定原理が存在しているかについて、南ホラント州のレイデンを対象とした考察を行った。これについては平成14年度日本建築学会大会(北陸)において口頭発表を予定している。また、平成14年2月に都市構成原理に関連した資料収集をデルフト工科大学において実施した。
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