2cm角、厚み1mm程度の石英ガラスまたはPETチップ内に100〜500μm幅のマイクロキャピラリを作製し、チップ表面に上記キャピラリを覆うように平行平板電極(材質:Cu)を設けてマイクロプラズマ源を構成した。上記キャピラリに放電ガスを導入して、平行平板電極の一方に本研究て新規開発した整合回路を介して10〜60MHzのRF電力を印加し、他方を接地状態にすることで、大気圧マイクロプラズマを10W以下の低電力で生成することに成功した。マイクロプラズマ生成の要素技術となる整合条件、発光分光分析によるプラズマの励起温度等を明らかにした。 続いて、PETチップ内マイクロキャピラリ(断面積:500×500μm^2)にHe、He+O_2等の処理ガスを導入しプラズマ処理することで、上記キャピラリ内のゼータ電位の制御をおこなった。O_2を少量添加することで、PETキャピラリ内壁の濡れ性が向上し、それに伴い電気浸透流値も増加した。さらに、He/O_2/TEOS(テトラエトキシシラン)の混合ガスを用いることで、上記キャピラリ内にシリコン酸化膜(SiO_2)膜の大気圧常温CVDをおこない、XPS等の表面観察でSiO_2薄膜を確認した。
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