研究課題/領域番号 |
13650818
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
田中 裕之 日本大学, 工学部, 助教授 (20179782)
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研究分担者 |
児玉 大輔 日本大学, 工学部, 助手 (50307807)
加藤 昌弘 日本大学, 工学部, 教授 (60029543)
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キーワード | 地球温暖化 / エタン / 溶解度 / 二酸化炭素 / 高圧 / 環境汚染化学物質 / 濃縮回収 / 超臨界水 |
研究概要 |
近年、地球温暖化の原因の一つに、二酸化炭素等の温室効果ガスの増大が指摘されている。先に開催された京都会議で、日本国内における二酸化炭素の排出を6%削減することが決定した。地球環境問題解決の観点から、二酸化炭素の排出を抑制すると同時に、既に大気中に拡散している二酸化炭素を効率よく回収し、固定化する技術開発が急務である。産業界では、二酸化炭素を海底に固定化する技術を検討している。また、二酸化炭素を海底に固定化すると同時に、メタンあるいはエタン包接水和物(ハイドレート)を回収し、有効利用する方法の確立が急務である。そこで、二酸化炭素固定化プロセスで必須となる大気中の二酸化炭素濃縮回収技術に対する基礎データ蓄積を行い、地球温暖化対策の基礎技術開発を本研究の目的とした。さらに、現在の日本では二酸化炭素濃縮技術で使用する水分中に、環境汚染化学物質が含まれる可能が高い。そこで環境汚染物質の処理法も二酸化炭素処理技術の重要なプロセスとして考え、超臨界水による環境汚染化学物質の分解処理についての基礎研究を行った。結果として、(1)炭化水素ガスとアルコール等の混合物系で高圧相平衡関係、飽和密度、PVTを測定し。また、複雑な相挙動をより精密に解明した。(2)アルカノールアミン類を用いて、既に大気中に拡散している二酸化炭素を、効率よく回収するプロセス設計に必要な平衡関係のデータ測定を行なった。さらに、(3)超臨界水を用いた環境汚染化学物質の分解処理を行い、厚生労働省が環境汚染化学物質として公表したベンゾフェノンとp-オクチルフェノールの完全分解処理の基礎実験を行った。
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