研究概要 |
1.実験より得られた成果:以下の実験を行い実験データの蓄積および高温度での測定を目的とした実験装置の開発を前年度に引き続き行った。 (1)1-propanol,2-propanol,1-butanol,2-butanol,isobutanol,tert-butanol,1-pentanol,2-pentanol中のpropane,propene,n-butane,isobutane,1-butene,isobutene,trans-2-buteneおよび1,3-butadieneのHenry定数および無限希釈活量係数を250Kから330Kの温度範囲で測定し、信頼できる結果を得た。 (2)Methanolの臨界温度(約510K)近傍までのHenry定数の測定を目的に装置の開発を行い、500KまでのCO_2およびisobutaneのHenry定数を測定した。 2.分子シミュレーションより得られた成果:サイトモデルに基づく分子間ポテンシャルを用いて、Methanol中でのisobutaneのHenry定数の分子シミュレーションを行った。この系についてはシミュレーション結果のばらつきが大きく、これを改善するために新たな分子シミュレーション手法として多段階分子挿入法を提案した。その結果、段数を増やすことで従来の方法(Kirkwoodの積分法)よりも再現性が向上した。
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