• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

モレキュラーインプリンティング法による分子認識能を有する不均一系触媒の開発

研究課題

研究課題/領域番号 13650838
研究機関東京大学

研究代表者

紫藤 貴文  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (70235539)

キーワードモレキュラーインプリンティング / 不均一触媒 / EXAFS / BET / 加水分解 / 水素化 / 基質選択性
研究概要

Molecular Imprinting(M.I.)法を用いて基質選択的なアルミナ触媒(MI-Al_2O_3)及びシリカ担持ロジウム触媒(MI-Rh/SiO_2)を調製した。
MI-Al_2O_3は、テンプレート分子としてPhCH_2PO(OEt)_2を表面に吸着させた後にSi(OEt)_3をCVDで導入後、加水分解をしてSiO_2の薄層を生成させ、テンプレート分子を脱離させることによって調製した。MI-Al_2O_3の表面は直径0.8nmの細孔を有する厚さ2nmのシリカ層で覆われていることがBETの結果わかった。細孔の底部にはアルミナが露出しており。これが酸触媒サイトとして機能する。この触媒はエステルの加水分解反応に活性を示し、反応速度は基質のサイズに大きく依存した。プロピオン酸エチルなどの細孔より小さいエステルでは活性が高く、また、フェニル酢酸ベンジルなどの細孔より大きいものの反応活性は低かった。MI-Al_2O_3触媒上の活性化エネルギー(Ea)は12.4kJmol^<-1>となり、他のアルミナ触媒上のEa(79.2kJmol^<-1>)より著しく小さかった。この小さいEaは基質が細孔に取り込まれるのが律速であることを示唆する。
一方、MI-Rh/SiO_2はRh_2Cl_2(CO)_4をSiO_2に固定化し、P(OCH_3)_3を配位させた後、Si(OEt)_3をCVDで導入して加水分解することによって、Rhサイトの周りにSiO_2層を堆積させた。EXAFSの結果、SiO_2層を堆積させる前はP(OCH_3)_3が2分子Rhに配位し、Rhはモノマーで存在する。一方、SiO_2を堆積させると、P(OCH_3)_3が1分子脱離し、Rhはダイマーになることがわかった。また、BETの結果から細孔径は0.74nmであることがわかった。この触媒はオレフィンの水素化反応に活性を示し、反応速度は基質分子の大きさに大きく依存した。
M.I.法を用いて固体表面の活性サイトを修飾することによって、基質分子のサイズに選択性を持つ不均-触媒を調製することに成功した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] A.Suzuki, M.Tada, T.Shioto, Y.Iwasawa: "Design of catalytic sites at surface by molecular imprinting and metal complexes"J. Med. Catal.. (in press).

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi