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2001 年度 実績報告書

希土類錯体の新しい触媒作用によるヘテロ元素導入反応

研究課題

研究課題/領域番号 13650923
研究機関広島大学

研究代表者

高木 謙  広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80116615)

キーワードヒドロホスフィン化反応 / ヒドロシリル化反応 / 脱水素ダブルシリル化反応 / 希土類触媒 / 希土類アミド錯体 / 希土類ホスフィド錯体 / アルキン
研究概要

1.ホスフィン導入反応
Ph2PHによるアルキンの分子間ヒドロホスフィン化反応がYb-イミン錯体,[Yb(Ph2CNAr)(hmpa)n](1)を触媒に使用すると非常に短時間,高収率で進行する。この反応は一般性が高く,芳香族,脂肪族,内部および末端いずれの基質にも適用できる。位置選択性に関しては外部にPPh2,内部にHが付加した化合物が主生成物となる。立体選択性は芳香族アルキンでは町syn付加物が,脂肪族の基質ではanti付加物が選択的に得られる。この反応はアルキン以外でもジイン,末端オレフィン,ジエン,アレン等に拡張できる。イミン錯体1とPh2PHの反応より希土類ジホスフィド錯体,[Yb(PPh2)2(hmpa)n](2)が単離でき,この錯体は1を使用する反応とほぼ同等の触媒活性を示すことより,2が反応活性種であることが明かとなった。
2.ケイ素導入反応
希土類-イミン錯体1はPhSiH3の脱水素オリゴマー化反応において非常に高い触媒活性を示す。この知見は反応系中で希士類-ヒドリドおよびシリル活性種が発生していることを示唆している。そこでこれらの中間体を利用するオレフィン類のヒドロシリル化反応を検討した。触媒1では電子吸引性スチレン誘導体でしか期待する反応が進行しないが,錯体1にPh2NHを加えて調製したジアミドを触媒として使用すると電子供与性スチレン誘導体や1-デセンの反応においても末端にsi基が付加したヒドロシリル化物が収率よく生成した。他方,錯体1やジアミドを触媒として共役ジエンとPhSiH3,Ph2SiH2の反応を行うとヒドロシリル化物は全く生成せず,脱水素ダブルシリル化物,1,4-ビスシリル-2-ブテン類が効率よく得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ken Takaki: "Intermolecular Hydrophosphination of Alkynes and Related Carbon-Carbon Multiple Bonds Catalyzed by Ytterbium-Imine Complexes"Tetraheron Letters. Vol.42. 6357-6360 (2001)

  • [文献書誌] Ken Takaki: "Hydrosilylation of Olefins and Dehydrogenative Double Silylation of Conjugated Dienes Catalyzed by Lanthanide-Imine Complexes"Tetraheron Letters. Vol.42. 9211-9214 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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