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2002 年度 実績報告書

微生物のナノ紡糸により作り出されるセルロースの分子集合状態

研究課題

研究課題/領域番号 13650951
研究機関京都大学

研究代表者

平井 諒子  京都大学, 化学研究所, 助手 (20156623)

研究分担者 辻 正樹  京都大学, 化学研究所, 助教授 (60172003)
堀井 文敬  京都大学, 化学研究所, 教授 (70124758)
キーワード酢酸菌 / セルロース / 透過型電子顕微鏡(TEM) / 走査型電子顕微鏡(SEM) / 原子間力顕微鏡(AFM) / 固体高分解能NMR法 / リボン状セルロース / 帯状セルロース集合体
研究概要

1個の酢酸菌は28℃の標準培養条件下では、菌体の長軸の方向に40〜60nm幅の1本の右巻きにねじれたリボン状集合体を排出する。しかし、4℃の低温で培養すると、多数のstrand状のセルロースからなる帯状集合体が、菌体の長軸に垂直な方向に押し出されること、またstrandの数の異なる「密な構造」と「粗な構造」の2種類が生成することを見出している。本研究では、これらリボン状および帯状セルロース集合体の構造を精密解析し、セルロースの分子集合状態を明らかにすることを目的とした。本年度は下記のような結果を得た。
1.リボン状および帯状セルロース集合体の同一試料を、原子間力顕微鏡法(AFM)と透過型電子顕微鏡法(TEM)の2方法で測定することを試み、その測定方法を確立することが出来た。両方法を組み合わせることにより、3次元構造などより多くの情報を得ることが出来た。
2.形態の異なるラフとスムースの2種類のコロニーを用いて、酢酸菌が生成するリボン状セルロース集合体の構造を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察した。コロニーの形態の違いにより、生成するセルロースゲルの形態が異なることが明らかとなった。凍結乾燥ゲルの断面の測定に関しては、試料作製時の凍結乾燥方法について注意が必要であることが明らかとなった。
3.固体高分解能NMR法による、乾燥および未乾燥状態のセルロースゲルの構造解析を現在進行中である。未乾燥状態の構造は結晶化過程を考察する上で必須であるが、水分の影響で装置の調整に問題があり、現在検討中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Asako Hirai: "TEM Study of Band-Like Cellulose Assemblies Produced by Acetobacter Xylinum at 4℃"Cellulose. 9・2. 105-113 (2002)

  • [文献書誌] Asako Hirai: "Structure of Band-like Cellulose Assemblies Produced by Acetobacter Xylinum"Proceedings of 1^<st> International Cellulose Conference. 55 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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