ジョロウグモの解剖を行い、蜘蛛糸の固化する前の分泌腺内における液状物口の分子量を調べることを試みた。 1.ジョロウグモの成長度合いは、時期と場所によって異なるため、解剖に適切な時期を選ぶべく、奈良、大阪、和歌山、高知、沖縄におけるジョロウグモを採集した。 2.10月にはいなくなることから、11月以降は暖かい和歌山や高知まで出向いてジョロウグモを採取した。 3.光学顕微鏡にて蜘蛛の解剖を行った。 4.解剖の際に適した液体を探すべく選別テストを行った。 5.クモ体内から分泌腺の採取を行った。 6.分泌腺を電気泳動にて分子量分布の測定を試みた。 7.解剖の方法によって劣化する傾向が見られたので、何回もの繰り返しで、劣化の原因を探った。 8.分子量は、解剖の微妙なテクニックおよび蜘蛛の採取時期に大いに依存することが判った。 9.現在のところ、ジョロウグモの分子量として27万近い測定値を示すことが判った。
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