研究課題/領域番号 |
13650962
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
野島 武敏 京都大学, 工学研究科, 助手 (40026258)
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研究分担者 |
日下 貴之 京都大学, 工学研究科, 助手 (10309099)
武田 英徳 京都大学, 工学研究科, 助手 (80026343)
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キーワード | 折りたたみ / 適応構造 / ハニカム / コア材料 / パラボラ面 / 宇宙構造 |
研究概要 |
我国の伝統文化の一つの折りたたみ法、これに基づく折りたたみ構造が持つ機能特性と力学的特性を応用して、(1)簡素な収納と容易な展開が可能なインフレータブル構造や(2)新しい形の軽量コア構造やハニカム構造等を創製し、この技法の工業的応用とその実用化を実現するための一連の研究を行い、下記の研究成果を得た。 (1);次世代の宇宙構造物として期待されているインフレータブル構造を開花させるための基本の構造要素である円筒、あるいは応用例としてパラボラ面等の簡素な折りたたみ収納モデルを開発するとともにこれらのモデルに基づいて、インフレータブル型式の2m高さの円筒構造(直径0.6m)や簡易収納型式の2m径のパラボラ面状膜を実際に設計・製作し、製作されたこれらの膜構造の展開の過程を観測して、その展開性能が理論モデル通りであることが確かめられた。また半円球状膜構造、円球状膜構造や楕円球状膜構造の折りたたみモデルを新たに開発するとともに、4角形等の異型状の筒構造や角錐等の折りたたみモデルを異なる要素形状を組合わせる手法を用いて開発した。円形筒についてはその展開過程のコンピュターグラフィック化が試みられた。 (2);複雑・多数の折り線で構成される平板を3次元化してコア材料の加工を行うためのフレキシブル金型を新たに開発した。この金型によって、折紙加工に類する多数の曲げ加工を瞬時に行うことが可能になった。これによりアルミニュウム合金板(0.2mm厚さ)を用いて2軸方向に強化(double corrugation(DC))されたコア材(DCコア)を製作し、この製造方法の問題点とその解決を計った。また,周期的に多数のスリットを設けたアルミ合金製平板を折り曲げて製作するハニカムコアの製造方法の開発を行い、製作された0.1〜0.2mm厚さのアルミ合金製のコア材料及びハニカムコア材料の強度評価試験を行い、期待通りの結果を得た。
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