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2003 年度 実績報告書

QTL分析による浮稲の節間伸長制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13660018
研究機関九州大学

研究代表者

望月 俊宏  九州大学, 大学院・農学研究院, 助教授 (60239572)

研究分担者 吉村 淳  九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (00182816)
キーワードイネ / 浮稲 / 節間伸長 / QTL / 植物ホルモン / エチレン / 浮稲性
研究概要

1.浮稲性のQTL分析
台中65号(日本型稲)およびBhadua(浮稲)とこれら2品種を両親とするF2155系統を供試し,伸長を開始する最初の節間(LEI)の位置と節間伸長速度(RIE)を調査した.処理後の各植物体の葉からDNAを抽出し,93個のRFLPマーカーと21個のSSRマーカーを用いてジュノタイピングし,QTL解析を行った.その結果,台中65号のLEIの位置と節間伸長速度の平均はそれぞれ13.7,13.40(mm/日),Bhaduaでは6.4,81.44(mm/日)であった.これに対し,F2集団のLEIの位置は7〜15,節間伸長速度は10.43〜91.67(mm/日)と大きな変異を示した.QTL分析の結果,染色体3と12に節間伸長開始時期に関与するQTLが,染色体1と12に節間伸長能力に関与するQTLが位置すると推定された.寄与率はそれぞれ79.3および49.7であった.
2.組み替え近交系(RILs)および準同質遺伝子系統(NILs)の作出.
RILsは現在F6種子まで得られており,実用段階となっている.NILsはBC4F1を得ており,今年度はBC3F2を用いて遺伝分析を行った.その結果,F2を用いた解析結果を支持するデータが得られた.
3.節間伸長の多様性に関与する植物ホルモンの同定.
増水下における節間伸長に関与すると考えられている植物ホルモン(ジベレリン,エチレンおよびABA)について,上記親系統を用いてその反応性を調査した.その結果,エチレンおよびジベレリンは生合成,感受性ともに異なることが明らかとなった.
4.節間伸長能のIn vitroアッセイ系の確立
節間伸長能を迅速にアッセイするための実験系を開発した.
現在,上記の成果をもとに,浮稲性に関する遺伝子のmap-based cloningを試みている.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kawano, R.et al.: "QTL analysis for floating ability in rice"Rice Genetics Newsletter. (in press). (2004)

  • [文献書誌] Soe Thaw et al.: "The role of ethylene on varietal differences in internodal elongation ability of deepwater rice, Oryza sativa L."熱帯農業. 48(別号 1)(in press). (2004)

  • [文献書誌] 河野律子, 望月俊宏: "非浮稲における'浮稲性'の発現"日本作物学会紀事. 71(別号 1). 92-93 (2002)

  • [文献書誌] 河野律子, 望月俊宏, 吉村淳他: "'浮稲性'のQTL分析"日本作物学会紀事. 71(別号 2). 272-273 (2002)

  • [文献書誌] KAWANO, R., T.MOCHIZUKI: "Internodal elongation ability under partial submergence in non-deepwater rice varieties(Oryza sativa L.)."Asian Agric.Cong., Manila, Philippines.. 164 (2001)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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