研究概要 |
キウイフルーツ果実の着生と初期発育に深く関わる内生植物生長調節物質の作用機構を明らかにするため、受粉花(果)、未受粉花およびCPPUにより単為結果した果実中の内生植物生長調節物質レベルの変化と外生植物生長調節物質処理による単為結果誘起効果を調査した。その結果、内生植物生長調節物質レベルは受粉果ではZ様活性が開花5、20日後に、GA様活性が5日後にピークを示し、ZR様活性およびABA含量は開花日に最も高く、IAA含量は5〜9日後にかけて高い値を示した。単為結実果では受粉果とほぼ同様なレベルで推移した。 一方、外生植物生長調節物質の単用および混用処理を行った結果、CPPU、Z、ZRおよびGA_3で単為結果が誘起されたが、CPPU以外では着果率が低く果実肥大も劣り、NAAでは単為結果は誘起されなかった。しかし、GA_3+NAA処理やGA_3あるいはNAA処理後にCPPU処理すると単為結果が誘起され、GA_3単用処理より着果率が高くなり、NAAが処理されると果実肥大も促進された。また、GA_4、GA_7、Z、4-CPAの単用および混用処理行った結果、開花14日後の着果率はGA_4+4-CPAおよびGA_7+4-CPA(100%)で最大となり、GA_4(53%)で最小であった。果実肥大はGA_4およびGA_7に4-CPAを混用すると促進されたもののZが混用されると抑制され、GA_7+Z+4-CPAにGA_4が混用されると抑制された。 以上のことから、着果はGA、サイトカイニンのいずれかの活性が局ければ図られ,、GAとオーキシンの活性が高ければさらに高まるものの、GA、サイトカイニン、オーキシンおよびABAの活性の量的バランスが図られる必要があると推察された。また、果実の初期発育にはGA、サイトカイニン、オーキシンの3者が必要であるが、肥大が促されるためにはGAの種類による量的バランスが重要であると推察された。
|