Cowpeaの葉ディスクにオーキシン水溶液を処理した時、オーキシン吸収量に比例して葉ディスクからエチレンが発生する現象を利用して、ナフタレン酢酸(NAA)水溶液に硝酸アンモニウム(AN)をはじめとする各種の無機塩を添加したときのCowpea葉からのNAA誘導エチレン生成を調査した。 硝酸アンモニウムを添加するとNAA誘導エチレン生成が増大した。この効果はアンモニウム塩に共通して認められた。NAA誘導エチレン生成は高温・高湿度条件下でより活性化するが、アンモニウム塩添加効果は低温・低湿度条件下でより顕著であった。アンモニウム塩を葉面に処理し一旦洗浄してとりのぞいた後にNAAを処理してもアンモニウム塩の効果が認められたことから塩処理効果は葉表面の物理化学的構造変性によるものと推測された。 実際栽培への技術的展開についてはウンシュウミカンにおけるジベレリンを用いた着花抑制に対して無機塩添加がジベレリンの効果を高めることを確認した。
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