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2001 年度 実績報告書

植物萎凋性病原糸状菌の病原性機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13660043
研究機関千葉大学

研究代表者

雨宮 良幹  千葉大学, 園芸学部, 教授 (40114227)

研究分担者 宍戸 雅宏  千葉大学, 園芸学部, 助教授 (80302537)
キーワードFusarium oxysporum / Verticillium dahliae / 遺伝子破壊 / 病原性 / フザリン酸 / RAPD解析
研究概要

以下の2項目について研究を行なった。
1)遺伝子破壊により得た病原性欠損株の性状解析
遺伝子挿入により得た病原糸状菌Fusarium oxysporumおよびVerticillium dahliaeの病原性欠損変異株の機能ならびに遺伝子解析を行なった。F.oxysporumの1変異株は野性株に比べてトマトの根に対する定着性はほとんど差異はなかったが、植物体侵入後の蔓延能力が低下し、萎凋毒素とされるフザリン酸の分泌量も低いことが判明した。また本菌の遺伝子挿入部位周辺領域をクローニングして塩基配列を解析した結果、酵母の分泌機能を担う遺伝子と高い相同性のあることが判明した。一方V.dahliaeの1変異株については、トマト根での定着密度が野性株に比べて著しく劣ることが判明した。調査の結果、この現象は根の組織成分による菌の生育阻害に起因するものと考えられた。このことから、本変異株はトマトの根の抗菌成分に対する耐性機能に変異を生じ推察した。
2)病原菌株特異的遺伝子領域領域の探索
V.dahliaeの病原性特異的遺伝子領域の探索を目的として、病原タイプの異なる菌株のゲノムDNAを鋳型に、PCRで増幅されるDNA断片の電気泳動パターンを24種類のプラーマーを用いたRAPD解析を行なった。その結果、トマト系とピーマン系菌株に共通して増幅されるDNA断片が見出された。このDNA断片をプローブにして各菌株のゲノミックサザン解析を行なったところ、トマト系菌株のレース1とトマト・ピーマン系菌株にだけ同じサイズのバンドを検出した。以上のことから、本DNA断片はこれらの菌株に特異的に存在するDNA領域に由来するものと推定されたので、現在その部分を含む遺伝子のクローニングを進めているところである。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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