研究概要 |
アカパンカビ(Neurospora crassa, IFO6068)のエンド-1,6-β-D-グルカナーゼを精製し、遺伝子(neg1)をクローニングし、その塩基配列及びタンパクの一次構造を明らかにした、さらにneg1産物の大腸菌での発現に成功した。 得られたエンド-1,6β-D-グルカナーゼ遺伝子は、全長1443bpからなり、内部にイントロンを含まないことが明らかにされた。本遺伝子は17アミノ酸残基のシグナルペプチドと463アミノ酸残基の成熟タンパク質をコードしていた。,遺伝子産物(Neg1)を、His-tagを付加した状態で大腸菌で発現させ精製したのち、1,6βD-グルカナーゼ活性を確認した。リコンピナント酵素の分子サイズは約50kDa、一方遺伝子からの推定分子サイズは49,894Daであった。本遺伝子の塩基配列と相同性を示す、酵母、糸状菌由来の1,6-β-D-グルカナーゼ遺伝子は見出されていない。 N.crassaのゲノムデータベースに対する相同検索により、この遺伝子が第4染色体上に存在することが明らかとなった。
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