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2001 年度 実績報告書

枯草菌のDNA受容能と菌体外酵素生産を制御するDegUの分子解剖

研究課題

研究課題/領域番号 13660100
研究機関東海大学

研究代表者

小倉 光雄  東海大学, 海洋学部, 助教授 (80204163)

研究分担者 田中 暉夫  東海大学, 海洋学部, 教授 (10236606)
キーワード枯草菌 / 2成分制御系 / アラニンスキャニング / DegU / DNA結合タンパク質 / 転写活性化
研究概要

1)His-tagを持つdegU遺伝子の機能を枯草菌の細胞内で検討したところ、tagをつけた事でDegUの機能に変化は起こらなかった。そこで、DegUのHelix-turn-helix領域を含む25残基のアミノ酸をひとつずつ,アラニンに置換した変異体を作成し、目的以外の変異が入っていないことをシーケンシングにより確認した。
2)リン酸化型DegUの標的であるaprE-lacZを持つ株と非リン酸化型DegUの標的であるcomG-lacZ(実際には直接のDegUの標的はcomKでcomG-lacZはcomK転写を直接反映する事が知られている。)を持つ株にそれぞれ上記の変異degUを染色体のamyE部位に導入した。さらにこれら変異株の染色体にある野生型degUを破壊し、すべての株のlacZ融合体の転写活性を測定して、変異DegUの遺伝子発現に及ぼす効果を測定した。その結果、comG-lacZ発現がdegUを持たない株と同程度にまで低下した5株を特定できた。その株が持つDegU変異は183N、192I、196T、200H、205Lのアラニン置換であった。このうち183NはHTH領域の最初のhelixに、192Iはturn部に、196T、200H、205Lはいわゆる認識helixに存在した。DegU変異によりaprE-lacZ発現が顕著に低下した株はcomG-lacZの場合に検出された株に加えて、さらに8株検出された。comG-lacZ発現とaprE-lacZ発現が同時に低下した変異DegUを持つ株の存在は、DegUがリン酸化されるか否かに関わりなく、DegUの認識するDNAのcis配列は同じ塩基配列である事を示唆していると思われる。
3)183N、192I、196T、200H、205Lに変異を持つDegUの細胞内での安定性を抗DegU抗体によるWestern分析を用いて検討したところ、変異DegUと野生型DegUは同様の安定性を示した。したがって、これらの変異はDegUのタンパク質としての安定性を損なうのでは無く、DegUタンパク質の機能に影響を及ぼしていると考えられる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] M.Hata, M.Ogura, T.Tanaka: "Involvement of stringent factor RelA in expression of the alkaline protease gene aprE in Bacillus subtilis"Journal of Bacteriology. 183,15. 4648-4651 (2001)

  • [文献書誌] M.Ogura et al.: "DNA microarray analysis of Bacillus subtilis DegU,ComA and PhoP regulons:on approach to comprehensive analysis of B-subtilis two-component systems"Nucleic Acids Research. 29,18. 3804-3813 (2001)

  • [文献書誌] K.Kobayashi, M.Ogura et al.: "Comprehensive DNA microarray analysis of Bacillus subtilis two-component regulatory systems"Journal of Bacteriology. 183,24. 7365-7370 (2001)

  • [文献書誌] M.Ogura et al.: "Med,a cell-surface localized protein regulating a competence transcription factor gene,ComK,in Bacillus subtilis"Bioscience Biotechnology and Biochemistry. (in press). (2002)

  • [文献書誌] M.Ogura et al.: "Whole genome analysis of genes regulated by Bacillus subtilis competence transcription factor,ComK"Journal of Bacteriology. (in press). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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