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2003 年度 実績報告書

ガーリックの新規抗がん作用とデザイナーフーズとしての特徴

研究課題

研究課題/領域番号 13660135
研究機関日本大学

研究代表者

関 泰一郎  日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (20187834)

研究分担者 有賀 豊彦  日本大学, 生物資源科学部, 教授 (50096757)
キーワードallyl sulfide / phase II enzyme / liver injury
研究概要

本研究課題ではこれまでに、ネギ属植物に由来するalk(en)yl sulfideのうちdiallyl trisulfide (DATS)が強力な抗がん作用を示すことを細胞レベルで明らかにした。本年はDATSを中心に、いくつかのalk(en)yl sulfideについてphase Iおよびphase IIに及ぼす影響や四塩化炭素誘導急性肝障害モデルを用いて、検討し以下の新知見を得た。
1.硫黄の数の異なるallyl sulfideによる薬物代謝系酵素の誘導
側鎖にallyl基を持つallyl sulfideについて、分子中の硫黄の数の異なるdiallyl monosulfide (DAS)、diallyl disulfide (DADS)およびDATSを実験に供した。その結果、分子中に硫黄原子を3つ持つDATSは、発がん物質の活性化に関与するphase Iには影響を及ぼさずにphase II活性を強力に誘導した。
2.Allyl sulfideが四塩化炭素誘導急性肝障害モデルに及ぼす影響
DATSによる薬物代謝酵素の誘導が、生体に防御効果を示すか否かを明らかにする目的で、四塩化炭素誘導急性肝障害モデルを用いて肝保護作用を検討した。その結果、phase II誘導活性とよく相関し、分子中に硫黄原子を3つ持つDATSが最も強力な肝保護効果を示した。
3.側鎖の異なるalk(en)yl sulfideによる薬物代謝系酵素群の誘導
1および2より、硫黄原子を3つ持つalk(en)yl sulfideが最も強力にphase IIを誘導することが明らかになった。そこで様々な側鎖(allyl, methyl, ethyl, propyl, butyl基)をもつtrisulfideの薬物代謝酵素誘導活性について検討した。
その結果、DATSやmethyl allyl trisulfideはphase IIを強力に誘導したが、その他のalk(en)yl trisulfideはほとんど影響を及ぼさなかった。Phase IIの誘導には硫黄原子の数だけでなく、側鎖の構造も重要であることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Fukao, T., et al.: "The effects of allyl sulfides on the induction of phase II detoxification enzymes and liver injury by carbon tetrachloride"Food and Chemical Toxicology. (in press). (2004)

  • [文献書誌] 関 泰一郎 他: "食用植物由来含硫化合物の抗がん作用メカニズムとがんの予防"日本農芸化学会誌. 77・11. 1113-1115 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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