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2002 年度 実績報告書

森林における樹洞棲コウモリのねぐら選択性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13660138
研究機関筑波大学

研究代表者

上條 隆志  筑波大学, 農林学系, 講師 (10301079)

研究分担者 安井 さち子  東洋蝙蝠研究所, 研究部, 研究員
キーワード森林 / コウモリ / ねぐら / ヒメホオヒゲコウモリ / 日光 / 自然林 / テレメトリー / スナッグ
研究概要

森林棲コウモリの一種であるヒメホオヒゲコウモリの生息場所として自然林の重要性が指摘されている.しかし,その生態についての知見はほとんどない.本研究では,本種のねぐらとその選択性について明らかにすることを目的とする.
2002年調査では、7月30日〜8月6日に,ヒメホオヒゲコウモリ5頭に小型発信器を装着してねぐらを探索した.また,ねぐらのある部位および出巣個体数を把握するため,目視,ビデオ撮影等により夕方に出巣を観察した.ねぐら木は,樹種DBH,樹高,スナッグランクについて調査した.比較のためのランダムサンプル木は2002年9月と10月に行った,調査地に該当する環境省第3次メッシュを4等分し,それぞれの区画でPCQ法によりDBH20cm以上の木を対象とし,サンプリングを行った.またねぐら木の周辺木4本についても同様の調査を行った.
ねぐらを突きとめられた個体は,2001年調査の成果とあわせると、成オス3頭と,成メス4頭の計7頭であった.追跡日数は1〜6日,各個体の利用ねぐら木数は1〜5本で,計8種16本のねぐら木が確認された.そのうち9本は立枯れ木であった.胸高直径は,23.8-110.5cmであった.ねぐらとして利用された部位は,樹皮下が4ヵ所と一番多く,ふしの穴とツルの下がそれぞれ1例確認された.ねぐら木は,周辺木およびランダムサンプル木よりも枯死立木が有意に多く利用されていた(Fisher's-test, P<0.01).またDBHは,ねぐら木で有意に太かった(U-test, p<0.01).この結果は太い木や立枯れ木には浮いた樹皮が多く存在することと関連していると考えられる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 安井さち子: "栃木県日光市におけるヒメホオヒゲコウモリの夏期のねぐら"東洋蝙蝠研究所紀要. 2. 1-7 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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