研究課題/領域番号 |
13660141
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
仁多見 俊夫 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (20192255)
|
研究分担者 |
有賀 一広 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (60313079)
酒井 秀夫 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (70126069)
小林 洋司 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (00111394)
|
キーワード | 複合規格 / 基盤整備 / 環境 / コンピュータモデル / 森林 / エコツアー |
研究概要 |
自動車道としての林道、作業道の他に、モノレールや歩道という施設を、道路網を構成する施設として取り込んで道路網を考え、数値実験ならびに現地検討によって検討した。急傾斜山岳林において、低規格の車両用道路の可能性について現地試験を通して検証した。これらの基盤と共に、森林環境空間利用を高度化する装置として、架線装置の可能性についてもあわせて検討した。基盤整備に関して、エコツーリズムへの利用の可能性についても検討した。 複数の質の路線で構成した複合規格の路網によって効率的な人や資材の運搬を可能とし、高度な森林環境資源の利用、維持管理を可能とする基盤整備の考え方、方法を示すことができた。人工林の撫育や収穫のみならず、天然林や原生林での林分の質や活力度を高めるような手入れも積極的に可能となり、森林環境の中での自然休養へも利用できる基盤を構築するための新たな考え方を具体的に提示した。 路網の現地検討と、計算機シミュレーションを平行して行い、複合規格の路線による路網形成のモデルについて表現することができた。森林内の道路開設や配置に関する研究は、これまでは自動車道路の配置を想定して均一な規格の道路を想定したものや林道と作業道の2種類の規格を想定したものであったが、積極的に歩道を設けて人力歩行作業を取り込み、また、低規格林内道路やモノレールの登坂運搬移動機能を路網に組み込んで道路網を形成するが有効であり、その機能を現地の資源、地形条件に応じて高度化、適正化するシステムについて定式化することができた。シミュレーションモデルは、多因子を扱い評価する複雑なものであるが、基本的なモデルをパツケージとして構築し、現地適応の標準モデルの検討に用いられるようにした。
|