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2001 年度 実績報告書

濁度を指標とした山地河川の土砂動態のモニタリング手法

研究課題

研究課題/領域番号 13660146
研究機関京都大学

研究代表者

藤田 正治  京都大学, 農学研究科, 助教授 (60181369)

研究分担者 澤田 豊明  京都大学, 防災研究所, 助教授 (60027258)
水山 高久  京都大学, 農学研究科, 教授 (00229717)
キーワード土砂動態 / モニタリング / 濁度 / ウォッシュロード / 土砂生産 / 土砂流出 / 山地河川 / 流砂系
研究概要

本研究では,濁度を指標として河道への土砂流入・移動を推定する方法を確立するために,京都大学穂高砂防観測所の試験流域の足洗谷流域で,生産土砂や堆積土砂の粒径調査,供水時の濁度観測,源頭部における土砂生産流出過程のビデオ観測,供給土砂の移動過程の調査を行った.その結果,以下のような成果を得た.
1.源頭部では融雪時凍結融解作用により斜面の下部に土砂が堆積する.この土塊から渓流への土砂供給過程は,ビデオ観測によると,降雨時発生する表面流による侵食および土塊の飽和による滑動によることがわかり,供給土砂が土石流の形態で流下することもあることがわかった.
2.1km下流で計測された濁度は源頭部で観測された土砂供給現象に敏感に反応して変化し,濁度変化から土砂供給現象が推定できることがわかった.
3.表面流の発生と土砂供給の開始に関係があるため,濁水の発生は流量ではなく,降雨強度に関係している.
4.土砂供給が活発な期間の一洪水中の濁度と流量の関係はヒステレシスループを描き,土砂移動が活発な時期には濁度は流量の一価関数になった.また,流量と濁度の関係は季節的に大きく変動した.すなわち,土砂供給過程が活発な時期や土砂移動過程の初期と土砂移動過程が終了した時期を比べると,後者では同じ流量でも濁度が小さくなった.これらのことから,濁度の変化を観測することにより,土砂動態の様子が推測できる.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Fjita, M.: "Monitoring of sediment movement in a small watershed"Interpraevent 2002 in the Pacific Rim. (発表予定). (2002)

  • [文献書誌] 藤田 正治: "山地河道の土砂動態モニタリングに関する一考察"第55回土木学会年次学術講演会. II-242 (2001)

  • [文献書誌] 大野 哲: "ヒル谷試験流域の土砂動態に関する観測研究"平成13年度砂防学会研究発表会概要集. 312-313 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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