研究課題/領域番号 |
13660159
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
大政 正武 信州大学, 農学部, 教授 (60281036)
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研究分担者 |
山田 明義 信州大学, 農学部, 助教授 (10324237)
廣田 満 信州大学, 農学部, 教授 (90199133)
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キーワード | 菌根菌 / トリコデルマ / 対峙培養 / 菌叢上接種 / 培地組成の影響 / 物理的状況 / 二層培養系 / 酸化反応 |
研究概要 |
1 菌根菌とトリコデルマの相互作用を寒天培地上で検討した。 1)菌根菌としては、ヌメリイグチ、ホンシメジ、マツタケ、ショウロなど8種、13菌株を使用した。トリコデルマとしてはTorichoderma harzianumの2菌株を使用した。 2)接種したトリコデルマの胞子の発芽までの日数を比較した結果、寒天培地を用いる対峙培養と同じ培地に生やした菌根菌の菌叢上に胞子懸濁液を接種した場合を比較すると、菌叢上で発芽させた方が長時間を要したが、発芽後菌糸が全体に蔓延するまでの時間は、対峙培養の方が時間を要した。 3)対峙培養の時の発芽までの時間を除き、菌根菌の菌株による差が大きかった。また、トリコデルマの胞子の発芽から胞子形成までの日数を検討した結果にも菌根菌の菌株による違いが見られた。 4)トリコデルマの胞子の発芽までの日数に対する温度の効果を検討した結果、温度が低い程トリコデルマの胞子の発芽までの日数や、発芽してから全体に広がるまでの日数に時間を要した。 5)培地の種類がトリコデルマの胞子発芽の日数や、発芽してから蔓延するまでの日数に与える影響は大きく、しかも。菌根菌の種類によりトリコデルマを押さえる効果の大きい培地が異なった。場合によっては、トリコデルマ胞子の発芽が全く見られないケースが有った。 2 バーミキュライトを用いた培地により、培地の水分率が相互作用に与える影響を検討した。その結果、検討した水分率の範囲では水分が多い程強い抵抗性を示した系統と、余り影響の無い系統があった。 3 バーミキュライトの培地を用い、菌根合成に対するトリコデルマの与える影響を検討した。トリコデルマを接種してもハルテイヒネットや菌套の観察される系統もあったが、一部の系統ではトリコデルマが混在すると、ハルテイヒネットまたは菌套の形成が阻害された。 4 以上の結果より、環境の栄養条件や物理的条件をコントロールすることによりトリコデルマの菌根菌に対する影響をコントロールすることが可能と考えられる。
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