研究課題/領域番号 |
13660164
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤田 稔 京都大学, 農学研究科, 教授 (60026599)
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研究分担者 |
村田 功二 京都大学, 農学研究科, 助手 (00293910)
吉永 新 京都大学, 農学研究科, 助手 (60273489)
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キーワード | フーリエ変換画像処理 / 自己相関関数 / パワースペクトルパターン / 高速フーリエ変換 / 木材細胞 / 細胞形状 / 放射組織配列 / 層階状配列 |
研究概要 |
フーリエ変換画像処理法を、(1)画像サンプリング、(2)画像の単純化、(3)2次元FFT、(4)パワースペクトルパターンの解析、(5)数学的演算による精密な結果の検定、の5工程の改善、とくに(1)と(5)の充実によりシステム全体の完成を目指した。具体的には(1)として、細胞壁厚さの高精度計測を目的として従来のミクロトームによる切片作製や通常光顕と共焦点走査レーザー光顕による細胞像の拡大サンプリングを試みた。さらに電動のこぎりによる試料薄片の作製とその軟X線転写による画像化、そして高分解能scannerによる画像入力などで超広視野かつ三次元探査法を実現した。一方(5)としては、座標変換と位相情報の復元で解釈の多様化と定量化を目指し、またフーリエ変換と表裏一体の関係にある自己相関関数を用いた解析法を再評価し、具体的に導入することに成功した。 一方、フーリエ変換画像処理法の効果を厳密に検証するために、通常の画像処理法を改良し、同一のサンプルに両者を適用して得られたデータを比較検討した。その結果、両者はきわめて良く対応していることが確かめられたが、作業能率の点ではフーリエ変換画像処理が優ることが実証された。なお今年度にフーリエ変換画像処理法が適用されたサンプルは、アカマツ、アガチス、ホオノキなどの木口切片での仮道管と木部繊維の配列と形状解析、アカシアの板目断面、20数種の板目面における細胞配列などである。
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