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2001 年度 実績報告書

オビスギ品種の材質特性

研究課題

研究課題/領域番号 13660169
研究機関宮崎大学

研究代表者

北原 龍士  宮崎大学, 農学部, 教授 (40089933)

研究分担者 雉子谷 佳男  宮崎大学, 農学部, 講師 (10295199)
キーワードスギ材 / オビスギ品種 / 木材材質 / 力学的性質 / 組織・構造的指標
研究概要

宮崎県南部に生育するオビスギ群の各品種材を木材工業向けの材料として,その品質を的確に適合させるために,品質のバラツキの要因になっている各品種ごとの材質を究明した。オビスギ15品種について,おもにその胸高部位における放射方向での材質変動,すなわち組織・構造的な指標,さらに力学的性質を調べた。
オビスギ群品種中,4品種材の縦圧縮ヤング率は,100,000kg/cm^2の値を超えていた。とりわけ,チリメンドサ材は,15品種中,縦圧縮ヤング率と縦圧縮強さともに,最も高い値を示した。オビスギ群の代表的な品種であるオビアカ材は,15品種中,縦圧縮ヤング率と縦圧縮強さともに,中程度の値であった。
オビスギ品種材の組織・構造的な指標がその力学的性質に与える影響をみると,とくに縦圧縮ヤング率への容積密度数と仮道管2次壁中層(S_2層)ミクロフィブリル傾角の関与の仕方に,品種によって興味深い特徴が認められた。すなわち,大きな容積密度数と小さなS_2層ミクロフィブリル傾角を備えたチリメンドサ材は,2つの指標の相乗効果が現れたためか,最も大きな縦圧縮ヤング率の値を示した。ハアラ材は,容積密度数はさほど大きくないが,S_2層ミクロフィブリル傾角が小さいために,縦圧縮ヤング率が増大した。また,ゲンベエ材とタノアカ材は,S_2層ミクロフィブリル傾角が小さくはないが,容積密度数が大きいために,縦圧縮ヤング率の値も大きかった。大きな S_2層ミクロフィブリル傾角をもっているが,容積密度数がそれほど小きくないので,15品種中,中程度の縦圧縮ヤング率の値を示した。その一方で,小さな容積密度数と大きなS_2層ミクロフィブリル傾角をもつクロ材,トサアカ材,ヒダリマキ材などは,縦圧縮ヤング率の値が著しく低かった。また,カラツキ材は,S_2層ミクロフィブリル傾角の値はさほど大きくないが,容積密度数が小さいために,縦圧縮ヤング率の値もかなり小さかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 山根啓之, 北原龍士, 雉子谷佳男: "オビスギ品種の木材性質,-とくに力学的性質について-"日本木材学会九州支部大会講演集. No.8. 75-76 (2001)

  • [文献書誌] 山根啓之, 北原龍士, 雉子谷佳男: "オビスギ品種の木材特性,-とくに高さ方向での変動について-"日本木材学会大会研究発表要旨集. No.52(発表予定). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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