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2002 年度 実績報告書

甲殻類の性分化に関する分子レベルの基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 13660172
研究機関北海道大学

研究代表者

李 大雄  北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 助手 (60210811)

研究分担者 森 司  日本大学, 生物資源科学部・海洋生態機能科学研究室, 講師 (60241379)
キーワード造雄腺 / 造雄腺ホルモン / 甲殻類 / オニテナガエビ
研究概要

オニテナガエビの造雄腺からTotal RNAを抽出し、RNAを増幅させてこれを基にcDNAライブラリーを作成した。このライブラリーを基に3'-RACEなどを行い造雄腺ホルモン遺伝子のスクリーニングを試みた。また、得られた遺伝子をプローブとしてオニテナガエビ造雄腺のin situハイブリダイゼションを試みた。
オニテナガエビの造雄腺ホルモン遺伝子の発現量が極めて低くノーザンハイブリダイゼションでも準雄腺ホルモン遺伝子の発現を検出することはできなかった。また、in situでも明確な染色反応を得ることが出来なかった。そのため、オリゴdtにSP6,T7を結合させたプライマーを合成し、これらのプライマーを用いてcDNAを合成、さらにRNAポリメラーゼによりアンチセンスのRNAを大量に合成し、それをまたcDNAに変換して造雄腺ホルモン遺伝子の増幅を試みた。オカダンゴムシの造雄腺ホルモン遺伝子の塩基配列を基に幾つかのプライマーを合成し、このcDNAライブラリーを鋳型にしてPCRを行った結果、360bpの遺伝子を得ることが出来た。この遺伝子のダンゴムシAGHとの遺伝子の相同性は84.16%あったが、ダンゴムシ遺伝子のB chain,C peptideでは1塩基しか違いが無いが、A chainからは28.2%の相同性しか無かった。アミノ酸配列に変換して比較した場合、B chain,C peptideでは100%相同であったが、A chainでは26残基中1残基しか相同ではなかった。また、このオニテナガエビはゲノム上にT7と全く相同な8-9bpの塩基配列を有するためT7を用いてPCRやcDNA合成反応を行うとゲノムに存在している造雄腺ホルモン遺伝子のコンタミを起こすことが明らかになった。そのため、SP6を用いた反応系により作成したcDNAを鋳型にしてPCR反応を行うことにより発現している造雄腺ホルモン遺伝子のパーシャルなクローニングが出来た。
現在、造雄腺ホルモン遺伝子が多量に発現する時期を探索する研究を行っており、多量に発現する時期の造雄腺を用いて完全長の造雄腺ホルモン遺伝子をクローニングすることを同時に試みている。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2014-01-22  

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