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2001 年度 実績報告書

駿河湾に出現するソコダラ科浮遊仔魚の発育および生態に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13660193
研究機関東海大学

研究代表者

福井 篤  東海大学, 海洋学部, 助教授 (90307249)

研究分担者 魚谷 逸朗  東海大学, 海洋学部, 教授 (20056295)
キーワード卵稚仔 / ソコダラ科 / 初期生活史
研究概要

平成13年度では,各月1回(2〜3日),東海大学所属の北斗(20トン)を用い,駿河湾内の6定点で魚類プランクトン調査を実施した.採集層は表層,100→10m層,200→100m層,350→200m層である.表層では1.3×1.2mの角型ネットを水平曳きし,他の3層では口径1.3mのリングネットを斜め曳きした.網目の大きさは0.53mmである.
本年度の調査で,ソコダラ科の卵については2タイプ,仔魚については3タイプが出現した.卵の1タイプについて孵化実験を行った結果,この発育は仔魚の最小個体へ連続し,1タイプではあるが,卵内発生から体長19mmまでの発育が明らかになった.その結果を2001年日本魚類学会でポスター発表した.内容は以下のとおりである.
ソコダラ科卵について,水温12℃で恒温飼育し,ふ化させた。卵は卵径1.17〜1.31mm,黄土色の油球1個(径0.28〜0.33mm)を有し,卵膜表面にはハニカム状構造があった。胚体尾部遊離後では,胚体背面と卵黄には黒色素胞と黄色素胞が,油球には黒色素胞のみが出現した。ふ化後5日目には(体長3.0mm),黒色素胞集合が体尾部に3ケ所認められた。2001年6月までに採集された仔魚は計43個体(体長2.8〜19mm)であった。この最小仔魚の黒色素胞配列は卵からふ化させた仔魚と同様で,その後,発育にともない体尾部の黒色素胞は筋肉内へ埋没した。卵から最大仔魚まで発育が連続すること,そして鰓条骨数6,第1背鰭条数12,腹鰭条数7,および腹椎数12によって,これらはトウジン属の1種(ヤリヒゲなど)あるいはホカケダラ属のヘリダラと考えられた。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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