長崎県内において学校給食の地場産自給率の高い地域の調査をおこなった。勝本町、石田町、生月町の詳細な調査をおこなった。その結果、地場産を利用しているにも関わらず、児童や保護者への情報提供がほとんどみられず、多くの児童は地場の産物を利用した給食を食べていることさえ理解していなかった。 さらに、本研究で確立した調査票を広く配布して、全国での調査もおこなった。調査地点は全国で60カ所を越えた。平均で地場産は1割にもみたず、全国レベルでも地場の農産物が学校給食に提供されていない現状が明らかになった。 また、福岡県大木町での学校給食の流通状況を詳細に調査し、地場の農産物を利用するための課題を検討した。その結果、農産物の提供、流通、消費のそれぞれの部門で課題があることが判明したが、大木町役場としてはこの調査結果をきっかけに、来年度以降、地場産の導入を実際におこないながら、課題の克服につとめることになった。
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