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2001 年度 実績報告書

頭首工の洪水災害の実態と原因解明

研究課題

研究課題/領域番号 13660235
研究機関岩手大学

研究代表者

三輪 弌  岩手大学, 農学部, 教授 (30107180)

研究分担者 倉島 栄一  岩手大学, 農学部, 助教授 (30178082)
キーワード頭首工災害 / 河床変動 / フィールドサイエンス / 砂礫堆 / 流路変遷 / 航空写真判読
研究概要

頭首工は,洪水時に砂礫が激しく掃流される河床面に設置された構造物であるため,堰下流河床の局所洗掘によって堰体や護床工が破壊される災害がたびたび発生する.また堰の取付け堤防決壊や河岸侵食という災害も起きる.我々は,従来から頭首工の災害調査を継続してきていたので,平成13年度の研究は,まず頭首工災害の実状を再整理・再分類することから始め,「頭首工災害の実状と今後の課題」(農業土木学会応用水理研究部会講演集)として発表した.
そして9月に洪水に見舞われた多摩川・四谷本宿堰において,堰体が損壊する事例が発生したので,過去50数年間に撮影された航空写真の比較判読研究と現地調査によって災害発生原因とメカニズムの解析を進めた.その結果,四谷本宿堰では,従来から堰下流の護床工の損壊や右岸端の取付け低水河岸の侵食などの災害が頻発していたが,今回は堰本体の中央部付近が数10mにわたって流失した.堰の上流左岸側に最近設置された天端の高い護岸根固め工によって,洪水主流が河道の中央側に寄せられたことも原因のひとつであることが明らかになった.今回の洪水では,多摩川の他の8堰においては被災しなかったが,航空写真の判読や過去の災害事例調査によって各種の災害発生の事実が判明し,発生原因を解析したところ,砂礫堆の形成・移動に伴う流路変動と,砂利採取などによる河床低下が原因であり,経年的な河床変動に伴ってトラブルの現れ方も変化することがわかった.(「多摩川諸堰のトラブルと流路変動との関係」として14年度農業土木学会年講で発表予定)
14年度は,他河川の災害事例の調査を進めるとともに,河床の砂礫堆形成と洪水流蛇行を再現できる小規模水路実験によって,災害メカニズムの詳細な解明と災害防止対策の検討を進める計画である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 三輪 弌, 倉島栄一: "頭首工災害の実状と今後の課題"農業土木学会平成13年度応用水理研究部会講演集. 1-8 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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