研究概要 |
著者の今までの研究で,ある程度新しく提案したダイコンの新栽培様式を固めてきた。しかしながら,また栽培回数が少なかったため,今年度は更に栽培実験を重ね,かつ春播きダイコンと夏播きダイコンの最適な栽培方式を検討し,その生育状況などの調査を実施した。 ダイコン幼苗の認識アルゴリズムに関しては,大津の方法による自動2値化で良好な結果が得られた。しかしながら,画像処理のスピードはまだまだ実用的なレベルまで行っていない。今年度は,そのアルゴリズムの改良,特に高速化に関しては,リアルタイムに処理できるように修正した。 また,不要となるダイコン幼苗を自動的に判定して,間引きするための方法については,新たなアルゴリズムを構築した。その時,パターンマッチングによるダイコン幼苗の投影面積の計測,即ちそれぞれの幼苗の大きさを推定できるアルゴリズムを検討した。 さらに,今年度の栽培実験結果から,本研究が提案した栽培方式は,慣行栽培方式と比較して,同等かそれ以上の収量が確保できるうえ,約75%の間引き作業時間短縮効果があることを明らかにした。
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