研究課題/領域番号 |
13660264
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
柏村 文郎 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (80142793)
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研究分担者 |
池滝 孝 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (90113696)
瀬尾 哲也 帯広畜産大学, 畜産学部, 助手 (40301973)
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キーワード | 牛 / 糞尿処理 / 排泄行動 / 条件付け / 学習 / オペラント条件付け |
研究概要 |
1、平成14年度では、まず、牛の起立動作を確実に検知するために次のような起立検知機の改良を行った。 (1)水銀スイッチを2個から4個に増やした。 (2)横臥を10分以上継続しているときの起立信号だけを利用するようプログラムを変更した。 2、実験方法 (1)単飼ペンの半分にはおがくずを敷きベッドエリアとし、もう一方にはフィードステーションと乾草を設置し、給餌エリアとした。 (2)5頭の乾乳牛を1頭ずつ、単飼ペンに収容し、試験を実施した。牛の左後肢に起立検知機を装着した。 (3)1頭の試験は、予備期、トレーニング期、自発訪問期より構成された。予備期は5日間で、牛をペンに慣らす期間とした。トレーニング期は2日間で、起立検知機が牛の起立を検知した直後にフィードステーションから配合飼料を無条件に給与する期間とした。自発訪問期は5〜7日間で、起立後2分以内に牛がフィードステーションを訪問した場合にのみ配合飼料が給与されるようにした。これらは全てコンピュータにより制御した。 3、結果 (1)起立検知の成功率は約90%で、これは満足できる結果であった。 (2)起立直後の牛をフィードステーションへ誘導できる可能性が示された。 (3)牛をフィードステーションへ上手く誘導すると、ベッドでの排泄を減少させることができることが示された。 (4)個体により、学習速度または学習能力に大きな差があり、今後は個体ごとの能力に合わせたトレーニングの方法を検討する必要性が判明した。 4、これまでの結果を踏まえて、特許権(家畜の移動訓練システム)を申請したので、今後はこのシステムを利用した現場での応用研究に発展させたい。
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