インターロキン-1および2そしてインターフェロン-γの孵化直前および直後そして成熟期のメッセンジャーRNA発現量を詳細に調査するとともに栄養操作の可能性を追求した。 (1)大腸菌内毒素LPSの刺激に対するインターロキン-1活性およびインターフェロンγ産生は14日齢時に比較して孵化直後および4日齢時に比較して低いことが明らかにした。T細胞および脾臓における両サイトカインmRNA発現と成長にともなう発現変化は現在測定中である。 (2)脾臓リンパ球の幼若化、インターロイキン2活性およびmRNA発現も14日齢時に比較して孵化直後および4日齢時で低いことが明らかにした。 (3)孵化後2-3日の栄養素供給の不足は脾臓、胸腺リンパ球のインターロキン-2様活性を低下させること、また、その後の栄養供給が十分であっても影響は孵化後14日経過しても残ることを明らかにした。 (4)孵化直後の免疫機能調節可能な栄養素の候補の選択をリンパ球幼若化反応および前炎症性サイトカインの指標としての急性期タンパク質産生、免疫担当組織の発達などを指標として行い、糖アルコール、共役リノール酸、そして、孵化後すぐの飼料給与が有効であることを明らかとした。 (5)mRNA発現の定量法を当初予定していた競合的PCR法またはノーザンプロット法からリアルタイムPCR法に変更し、多数のサイトカイン(インターロイキン-1、2、6、15、インターフェロンγそしてトランスフォーミング成長因子)のmRNA発現を反応条件で測定する系(タッチダウン法)の検討を行っている。
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