研究課題/領域番号 |
13660282
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
保地 眞一 信州大学, 繊維学部, 助教授 (10283243)
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研究分担者 |
平林 真澄 岡崎国立共同研究所機構, 生理学研究所, 助教授 (20353435)
木村 建 信州大学, 繊維学部, 助教授 (20143993)
平尾 雅郎 北山ラベス株式会社, 伊那研究所, 室長
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キーワード | トランスジェニックウサギ / 前核期卵 / 凍結保存 / ガラス化保存 / 外来DNA / ヒト成長ホルモン / ゲルローディングチップ / クライオトップ |
研究概要 |
本研究の目的は、形質転換ウサギの作製システムの中に組み込む前核期卵の凍結保存技術を確立することである。1.5Mエチレングリコール(EG)+0.1Mシュクロース(Suc)の存在下でウサギ前核期卵を二段階凍結することにより、74%の形態正常卵率と52%の胚盤胞発生率が得られた。凍結卵414個にDNA溶液を顕微注入したところ、移植後に18匹(14%)の産仔しか得られなかったが、これらは凍結保存したウサギ前核期卵に由来する初めての産仔作出例になる(Hochiら、Mol. Reprod. Dev.誌、2001)。卵母細胞の保存に有効なことが報告されているいくつかの超急速冷却ガラス化保存法をウサギ前核期卵に適用してみたところ、クライオトップを容器として2.7MEG+2.3MDMSO+0.5MSucを保護物質としたときに、最高で100%の形態正常卵率と51%の胚盤胞発生率が得られた。新鮮対照卵の産存率53%だったのに対し、ガラス化保存卵でも36%という良好な産仔率が得られた(Hochiら、Teriogenology誌、2003)。このように、形質転換ウサギの作製システムに組み入れられる前核期受精卵の凍結手法として、クライオトップを用いた超急速冷却ガラス化保存法を確立した。
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