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2001 年度 実績報告書

卵胞と肝臓による家禽卵黄膜精子レセプターの形成に及ぼすステロイドホルモンの役割

研究課題

研究課題/領域番号 13660284
研究機関静岡大学

研究代表者

森 誠  静岡大学, 農学部, 教授 (90143411)

研究分担者 笹浪 知宏  静岡大学, 農学部, 助手 (80322139)
キーワードウズラ / 卵子 / 卵黄膜 / 肝臓 / ZP1 / エストロゲン / 遺伝子 / PCR
研究概要

家禽の卵子は卵黄膜内層に被われて排卵される。ウズラの卵黄膜内層を構成しているのは,35kDaと175kDaの2種類の糖タンパクであるが,このうち35kDaのタンパクは哺乳類のZPC(ZP3)と相同で,卵胞顆粒膜細胞によって合成分泌されていることが明らかとなっている。最近,ニワトリの肝臓で190kDaのタンパク(95kDaのホモダイマー)の発現が観察され,そのアミノ酸配列は哺乳類のZP1と相同であることが報告されている。そこで本研究では成熟雌ウズラの肝臓からRNAを抽出し,オリゴdTプライマーを用いて逆転写反応をおこない,PCR法および3'RACE法と5'RACE法でZP1遺伝子を増幅した。PCR産物はダイターミネーター法(ABI-377)でダイレクトシークエンスした。エストロゲンによる誘導はジエチルスチルベステロールの腹腔内投与によりおこない,肝臓のmRNA量はRT-PCR法によって測定した。
ウズラZP1の塩基配列を決定し,そのORFから読んだアミノ酸配列を他の動物種と比較した。全アミノ酸934のうち,N末端から194〜529番目は他の動物種にない繰り返し配列を含んでいた。これはPGLQ-QNQHGLVHPGSQTQPGVLRからなる,グルタミンを多く含んだ24アミノ酸であった。顆粒膜細胞を培養するとZPCが可溶性タンパクとして培養液中に分泌されること,肝臓で産生されたZP1は血液を介して卵胞に付着するであろうことを考えあわせると,卵黄膜内層の繊維形成にはZP1とZPCの会合が重要だと考えられた。またZP1mRNAは成熟雌ウズラの肝臓で検出されたが,ジエチルスチルベステロールを投与すると,雄でも誘導されることがわかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Jianzhi Pan: "Effects of Testosterone on Production of Perivitelline Membrane Glycoprotein ZPC by Granulosa Cells of Japanese Quail"Biology of Reproduction. 64巻1号. 310-316 (2001)

  • [文献書誌] Tomohiro Sasanami: "Stimulation of ZPC Production by Follicle-Stimulating Hormone in the Granulosa Cells of Japanese Quail (Coturnix japonica)"General and Comparative Endocrinology. (発表予定). (2002)

  • [文献書誌] Tomohiro Sasanami: "Secretion of ZPC Occurs after the Removal of the C-Terminal Amino Acid at a Consensus Furin Cleavage Site"European Journal of Biochemistry. (発表予定). (2002)

  • [文献書誌] Makoto Mori: "Perspective in Comparative Endocrinology"Monduzzi Editore., Bologna, Italy,. 1238 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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