研究課題/領域番号 |
13660313
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
内藤 善久 岩手大学, 農学部, 教授 (40003785)
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研究分担者 |
山岸 則夫 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (30281877)
岡田 啓司 岩手大学, 農学部, 助教授 (60233326)
佐藤 淳 岩手大学, 農学部, 助手 (30250632)
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キーワード | 乳牛 / 低カルシウム血症 / 骨代謝 / TRAP |
研究概要 |
今年度は、昨年度の成果を踏まえて低カルシウム(Ca)血症の骨代謝との関係を明らかにするために骨代謝マーカーである血漿の酒石酸耐性酸ホスファターゼ(TRAP)濃度を測定し、牛の骨におけるCa代謝を応用的な面から検討した結果、以下の成績が得られた。 1.乳牛の血液中に存在する骨代謝マーカーの有用性とその測定法をTRAPと骨アルカリフォスファターゼ(BALP)を用いて比較検討した。 その結果、骨代謝の指標としてTRAPが乳腺からの影響を受けずにより正確な骨代謝活性を把握できること、さらに乾乳期と泌乳期の骨代謝の比較においてもTRAPがより有用であることを明らかにした。 2.低Ca血症の発生率の低い農家と発生率の高い農家で飼養されている乳牛83頭について、乾乳期、泌乳期、泌乳最盛期、泌乳中期および泌乳後期におけるTRAP活性値を比較検討した。 その結果、低Ca血症の発生率の高い農家ではTRAP活性値が低い値を示し、とくに乾乳期の骨吸収の低下が低Ca血症発生の一因であることが示唆された。
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