DNAワクチンによる自己免疫性糖尿の遺伝子治療を行うための他の免疫疾患を含めた基礎実験を行ない、以下の成績を得、それぞれ論文とし公表または投稿中である。 1 ループスモデルマウスであるNZBxNZWF_1マウスの病態(糸球体腎炎、蛋白尿等)による死亡率は、本病態の活動期の前に腹腔内にIFN-γ発現プラスミドを処置したものは促進され、IL-4発現プラスミドを処置したものでは、非処置のものと差がなかった。このことは、IFN-γがループスの病態発現に重要であることが示唆された。 2 レオウイルス2型による自己免疫性糖尿病の病態はIFN-γ発現プラスミドにより増悪された。この知見をもとに、IL-4発現プラスミドを処置すると病態が抑制された(投稿中)。 3 レオウイルス2型自己免疫性糖尿病の病態は主にTh1型サイトカインを誘導するCpG oligodeoxynucleotidesで病態が悪化した。 4 レオウイルス2型自己免疫性糖尿病はTh1型サイトカインを誘導するIL-12とIL-18が関与し、これらのサイトカインが誘導されるためにはICAM-1/LFA-1が重要である事が示唆された。
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