DNAワクチンを応用した自己免疫性糖尿病の遺伝子治療に関連した成績の要約は以下の10項目である。 (1)IL-12とIL-18はTh1型免疫反応を誘導しその結果自己免疫性膵島炎が発現した。 (2)NZBxNZWF1マウスの下顎腺炎ではラミニンの発現が重要である事が明らかとなった。 (3)C57BL/6マウスで、アレルギー性気管支炎が軽度であるのはTh2型免疫反応が抑制されている事による。 (4)血清中のIFN-rがNZBxNZWF1マウスの活動期病変と関連することが示唆された。 (5)レオウイルス2型(Reo-2)による膵島炎は自己免疫反応による事が明白になった。 (6)IFN-r(Th1型サイトカイン)は遅発型アレルギー性気管支炎の発現を抑制した。 (7)IFN-rはループスモデルマウスの病態を悪化させた。 (8)IFN-rはReo-2による自己免疫性糖尿病病態を悪化させた。 (9)CpG-ODNはReo-2による自己免疫性糖尿病病態を悪化させた。 (10)接着分子(ICAM-1、LFA-1)はTh1型のサイトカインの誘導に必要なIL-12やIL-18の産生とReo-2による自己免疫性膵島炎発現に重要であることが明らかとなった。
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