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2002 年度 実績報告書

転写制御因子HESとその受容体Notchによる哺乳類神経分化の制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 13670011
研究機関京都大学

研究代表者

石橋 誠  京都大学, 医学研究科, 講師 (30232341)

研究分担者 塩田 浩平  京都大学, 医学研究科, 教授 (80109529)
キーワード神経分化 / 転写制御因子 / HES / Notchシグナル
研究概要

Helix-loop-helix型転写制御因子HES1とHES5は未分化な神経前駆細胞に発現しており、神経分化を負に制御していると考えられる。これらの遺伝子はショウジョウバエの遺伝学的解析からNotch受容体の下流にあると考えられたが、哺乳類神経分化においてもそうであるかどうかは不明であった。RBP-Jk/Su(H)はNotch受容体がリガンド刺激を受けた時、Notchの切断された細胞内領域と複合体を形成して標的遺伝子のプロモーター領域に結合し、その転写を活性化することがin vitroの実験で明らかとなった。Hes1,Hcs5遺伝子のプロモーター領域にはRBPJk/Su(H)結合部位が存在する。しかしながら、この発現制御機構が生体内で実際に神経分化の抑制に関与しているかどうか不明であった。これを証明するため、我々はHes1,Hes5ノックアウトマウス胎児から取り出した神経前駆細胞や網膜に活性型Notchを発現するレトロウイルスを感染させ、神経分化が抑制されるかどうかを調べた。その結果、野生型・Hes1単独ノックアウト・Hes5単独ノックアウトの細胞・網膜では神経分化が抑制されなかったが、Hes1およびHes5のダブルノックアウトの細胞では活性化型Notchによる神経分化抑制が起こらなかった。従って、Notchシグナルによる神経分化抑制にはHes1,Hes5が必要なこと、およびHes1とHes5は神経分化抑制に関してredundantであることが明らかとなった。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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