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2001 年度 実績報告書

筋神経系の再構築過程における細胞内シグナル伝達分子の役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13670030
研究機関大阪体育大学

研究代表者

上 勝也  大阪体育大学, 体育学部, 助教授 (20204612)

研究分担者 仙波 恵美子  和歌山県立医科大学, 第二解剖学講座, 教授 (00135691)
キーワード骨格筋再生 / 細胞内シグナル伝達分子 / 筋前駆体細胞 / 免疫組織化学法 / in situハイブリダイゼーション
研究概要

骨格筋構造の再構築に中心的な役割を演じているのはサテライト細胞である。筋が損傷されるとサテライト細胞は活性化して筋芽細胞となり増殖した後に分化して筋管細胞を形成する。サテライト細胞の活性化、増殖、分化、生存維持、アポトーシスは増殖因子やサイトカイン刺激により制御されているが、これらの刺激によりサテライト細胞で活性化されるシグナル伝達分子は明らかではない。私達は現在確認されているシグナリング分子の中で、特にSTAT3とAktの筋再生に対する役割の解明に焦点を当てた。その理由は、1)in vitroにおいて2つの分子の活性化は筋芽細胞に誘導されること、2)in vivoにおいて2つの分子の活性化を誘導する上流因子とその受容体が再生筋線維と筋芽細胞に認められること、3)2つの分子は細胞の生存維持や成長の促進に機能していることである。
正常筋線維には認められないリン酸化STAT3(P-STAT3)とリン酸化Akt(P-Akt)の発現は、筋再生初期において壊死していない残存筋線維の筋核と残存筋線維に密着しているサテライト細胞核に認められた。さらにMyoDとPCNA陽性を示す増殖筋芽細胞の核にもSTAT3とAktの活性化が認められた。しかし、分化した筋芽細胞(p21,AchR, Myogenin陽性)や筋管細胞にはSTAT3とAktの活性化は消失した。本年度の研究成果をまとめると活性化から増殖状態にある筋芽細胞にはSTAT3とAktの活性化が誘導されるが、筋芽細胞が分化するとSTAT3とAktの活性化は消失することが明らかとなった。次年度は神経系でのシグナリング分子の発現変化とNon-IRシステムによるin situ hybridization法による分析を組み入れて本研究課題をまとめる予定である

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 上 勝也: "筋再生と細胞内シグナル伝達"生体の科学. 52巻. 328-333 (2001)

  • [文献書誌] 上 勝也: "新運動生理学(下巻)"真興交易(株)医学出版部. 15 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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