研究課題/領域番号 |
13670057
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研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
本田 和正 福井医科大学, 医学部, 助教授 (50143946)
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研究分担者 |
成田 和巳 福井医科大学, 医学部, 助手 (80270958)
村田 拓也 福井医科大学, 医学部, 助手 (70281186)
樋口 隆 福井医科大学, 医学部, 教授 (70106326)
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キーワード | 射乳反射 / オキシトシン細胞 / プロラクチン放出ペプチド / 視索上核 / 視床下部 / ラット |
研究概要 |
本年度は前年度に引続き、授乳期ラット脳室内へのプロラクチン放出ペプチド(PrRP)投与がオキシトシン細胞の基礎発火頻度および射乳反射に先立つバースト発射に及ぼす効果について解析した。 分娩後約10日目の授乳ラットをウレタン麻酔下で脳定位固定装置に固定し、視索上核オキシトシン細胞の発火頻度を記録しながら、側脳室内にPrRP20あるいはPrRP31を20〜100nmol投与した。 20〜30nmolのPrRP20の側脳室内投与はオキシトシン細胞の基礎発火頻度(3例中3例)、バースト発火の振幅(2例中2例)およびバースト発火の頻度(2例中2例)のいずれのパラメーターも変化させなかった。同様に20〜30nmolのPrRP31の側脳室内投与によって、オキシトシン細胞の基礎発火頻度(9例中9例)、バースト発火の振幅(3例中3例)およびバースト発火の頻度(3例中3例)のいずれのパラメーターも変化しなかった。100nmolのPrRP31の側脳室内投与はオキシトシン細胞の基礎発火頻度(5例中5例)とバースト発射の振幅(5例中4例)を亢進したが、バースト発射の頻度(4例中4例)には影響しなかった。側脳室内投与に応答したオキシトシン細胞は記録電極に充填したPrRP31(10^<-2>M)の圧駆出による細胞への直接添加には無反応であった。以上の結果から、PrRPはOT細胞への直接作用ではなく、他の脳部位への作用を介してオキシトシン細胞の基礎発火頻度および乳汁射出反射時のバースト発射の振幅を修飾していると考えられた。
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