研究概要 |
心筋L-type Ca^<2+> channel α1 subunitのA-kinaseによるリン酸化作用部位を検討するにあたり、,クローニングしたguinea-pig cardiac L-type Ca^<2+> channel α1c subunitおよびそのmutationを使用し、In vitroでの実験を行った。リン酸化による作用確認は、whole-cell patch clamp法を用いてCa^<2+> channel current(Ica)を測定することにより行った。発現には哺乳動物細胞のBaby hamster kidney(BHK) cellを用いた。guinea pig cardiac L-type Ca^<2+> channel,α 1c subunitにおける構造上のリン酸化部位Seline^<1547>,Seline^<1626>,Seline^<1669>,Threonine^<1908>,Seline^<1927>の5箇所のアミノ酸Seline(S)もしくはThreonine(T)、Alanine(A)へpoint mutationにより、S1574A(MP1),S1626A(MP2)、S1669A(MP3)、T1908A(MP4)、S1927A(MP5)とリン酸化を失活させた5つのクローンを作成した。リン酸化はpatch clamp法で使用するpipette solutionにcAMPを入れることにより行った。 1)A-kinaseによる心筋L-typeCa^<2+> channelの活性化には、これまで確認されているα1 subunitのC-末リン酸化部位(Seline^<1927>)に加え、他のリン酸化部位も関与していることが明らかとなった。 2)上記複数箇所のα1 subunitリン酸化部位の機能は、心筋L-type Ca^<2+> channelのα1 subunit以外のsubunitにより調整されていることが明らかとなった。
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