研究課題/領域番号 |
13670135
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
岡野 幸雄 岐阜大学, 医学部, 教授 (10177066)
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研究分担者 |
木村 正志 岐阜大学, 医学部, 助手 (40260575)
吉岡 孝 岐阜大学, 医学部, 助手 (20311699)
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キーワード | UBE2E2 / yeast two-hybrid / RNF8 / FRET / RING-finger / RXR / dominant negative / nuclear localization |
研究概要 |
我々は、N末伸長型ユビキチン付加酵素UBE2E2の生物学的機能を明らかにする過程で、UBE2E2と相互作用するRNF8がステロイド受容体スーパーファミリーの1つであるRXRと会合することを明らかにした。RNF8及びRXRの部分欠失遺伝子を構築し、two-hybrid assayにより両者のいずれもN末で会合することを明らかにした。大腸菌及びCOS細胞に発現させたタンパク質を用いてin vitroでの相互作用を確認した。また、BFP-RNF8及びGFP-RXR遺伝子を構築しFRET(蛍光共鳴エネルギー移動)法によりこれらを確認した。RNF8は自己Ub化されてE3として作用する可能性を報告したが、RXRのUb化にRNF8が直接関与するとの結果は得られなかった。しかし、UBE2E2によってRXRのUb化は亢進し、このE2が作用することが示唆された。 一方、RNF8は、RXRの転写活性を有意に亢進させた。Luciferaseを用いた転写活性の測定によりwild typteではリガンドの有無に関係なく亢進を認めたが、RNF8のN末欠失変異(△N)やRING構造を壊した変異タンパク質(DN)では活性化を認めなかった。RXRの下流遺伝子であるcRBP(cellular retinol binding protein)の発現もwild typeによって亢進した。さらに、RNF8のwild typeは核に局在するが、△NやDNは核に局在しないことが蛍光免疫染色法によって明らかとなった。△NやDNがRXRの転写活性を上昇させない理由は、これらの変異タンパク質が核に局在できないことによるものと考えられた。
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