研究課題/領域番号 |
13670136
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
田中 実 三重大学, 医学部, 助教授 (90024736)
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研究分担者 |
中井 直也 三重大学, 医学部, 助手 (90324508)
藤川 隆彦 三重大学, 医学部, 講師 (60293776)
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キーワード | プロラクチン / 前立腺 / プロラクチン受容体 / 遺伝子 |
研究概要 |
1.ビスフェノールAによる前立腺の炎症誘発におけるプロラクチンの関与の検討 雄マウスの血中プロラクチン濃度は4週齢頃に顕著に上昇するが、プロラクチン上昇期におけるエストロゲンの作用による持続的な高プロラクチン血症が前立腺の炎症誘発の一因であることが示唆されている。そこでプロラクチンノックアウトマウスおよび野生型マウスの幼若期にエストロゲン用作用を有する内分泌攪乱化学物質ビスフェノールAを投与し、前立腺炎症誘発に対するプロラクチンの影響を検討した。Myeloperoxidase活性を指標として前立腺の炎症度を測定したところ、プロラクチンノックアウトマウスでは野生型マウスに比べて前立腺炎症度が40%以下であり、プロラクチンにより前立腺の炎症が促進されることが示された。 2.プロラクチン受容体遺伝子の発現調節機構の解析 前立腺におけるプロラクチンの作用機構を解明するためには、プロラクチン受容体の組織発現の調節機構を明らかにすることが必要である。そこでマウスのプロラクチン受容体遺伝子の第一エクソンとその上流域をクローニングし構造解析を行った。その結果、マウスプロラクチン受容体遺伝子には5種類の第一エクソンが存在し、各第一エクソン上流のプロモーター領域により、肝臓、脳、卵巣等の各組織における発現調節がなされていることが明らかになった。今後さらに、前立腺で発現する第一エクソンを同定し、前立腺におけるプロラクチン受容体遺伝子の発現調節機構を解明していく。
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