研究概要 |
Camurati-Emgelmann病に見られるDNA点突然変異をマウスに導入して骨系統疾患を誘導し、そのモデルマウスを解析することによって骨代謝を研究することとした。C2228RとなるようにDNA変異をエクソン4に導入し、さらにイントロン3にLoxP部位を両脇に挿入したPGKl-Neoカセットを導入しターゲテイングコンストラクトを作成した。このターゲテイングコンストラクトを129Sv由来のES細胞に電気穿孔法によってトランスフェクションして、ネオマイシンで選択培養し、PCR法およびサザンプロット法にて相同組み換え体をスクリーニングした。最初のターゲテイングコンストラクトでは3'の相同部位が約1kbと短く、3000個のES細胞のスクリーニングでも相同組み換え体を得ることはできなかった。3'の相同部位を約4kbと長くし、サザンプロット法にてスクリーニングすることによって1個の相同組み換えES細胞を得ることができた。このES細胞は、3'のプローブ、5'のプローブにて相同組み換え体であることを確認し、またNeoを用いたサザンプロット解析にて、Neoカセットが1個だけ挿入されていることを確認した。この相同組み換え体ES細胞を用いてC57B1/6Nマウスの桑実胚に注入し仮親に戻すことにより、現在までに8匹のキメラマウスの誕生を確認している。今後このキメラマウスをC57B1/6Nと交配させgermline transmissionを確認し,ヘテロ変異体およびホモ変異体の作成を行い、目標の骨代謝関連の系統的遺伝子解析を行う予定である。
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