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2003 年度 実績報告書

マイクロアレイを用いた骨軟部腫瘍診断法の確立のための基礎的な病理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13670164
研究機関東京医科大学

研究代表者

松林 純  東京医科大学, 医学部, 助手 (00338790)

研究分担者 元井 亨  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (50291315)
黒田 雅彦  東京医科大学, 医学部, 講師 (80251304)
キーワード軟部腫瘍 / マイクロアレイ / 融合遺伝子 / 染色体転座 / RT-PCR / 遺伝子診断 / 骨腫瘍
研究概要

昨年度の研究成果をふまえ、融合遺伝子検出用アレイ作製のための基礎的実験を行った。融合遺伝子の亜型が2種類と少なく、かつその切断点のバリエーションがほとんどない滑膜肉腫をモデルとしたマルチプレックスRT-PCRを用いた系では,SYT-SSX1、SYT-SSX2それぞれの融合遺伝子を区別して検出できることを確認した。さらに、SYT、SSX1、SSX2それぞれの遺伝子断片を貼り付けたアレイを作製しPCR産物をハイブリダイズさせたが,電気泳動で確認された融合遺伝子と同じ遺伝子配列と反応し、他の遺伝子配列とは反応しないことを確認し,マイクロアレイによる融合遺伝子検出が実現可能な方法であることがわかった.さらに,融合遺伝子のうちのひとつが同じ遺伝子で構成される異なった腫瘍群,すなわち,Ewing肉腫(EWS-Fli1,EWS-ERG),明細胞肉腫(EWS-ATF1),骨外性粘液型軟骨肉腫(EWS-CHN),繊維形成性小円形細胞腫瘍(EWS-WT1)についてマルチプレックスRT-PCR法により滑膜肉腫と同様に融合遺伝子の検出を試みた.その結果,これらの腫瘍群では,PCRのサイクル数や反応温度により目的とする融合遺伝子が検出できなかったり,非特異的反応が見られたりして,至適条件の設定が容易ではないことがわかった.この結果は,腫瘍の種類や融合遺伝子の組み合わせにより条件設定が必ずしも容易ではないが,融合遺伝子を有する肉腫のマイクロアレイを用いた遺伝子診断の実現に向けて重要な基礎的データとなると考えられる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 石田 剛: "結節性硬化症を合併した先天性脊索腫の1例"日本病理学会会誌. 92・1. 228 (2003)

  • [文献書誌] Shinmura, K.: "Expression of cyclooxygenase-2 in chondroblastoma : immunohistochemical analysis with special emphasis on local inflammatory reaction."Virchows.Archiv.. 444. 28-35 (2004)

  • [文献書誌] Hattori, H.: "Human DNA damage checkpoints and their relevance to soft tissue sarcoma."Pathol.Int.. 54. 26-31 (2004)

  • [文献書誌] 元井 亨: "明細胞肉腫のキメラ遺伝子EWS-ATF1:診断への応用"病理と臨床. 21・6. 584-592 (2003)

  • [文献書誌] 元井 亨: "cDNAアレイを用いた肉腫キメラ遺伝子検出法の構築とEWS関連遺伝子群への応用"日本病理学会会誌. 92・1. 223 (2003)

  • [文献書誌] 松林 純: "上腕部に発生したBednar fumorの1例"日本病理学会会誌. 92・1. 361 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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