研究概要 |
1.平成14年12月31日までに16歳未満の悪性リンパ腫(疑いを含む)208例について病理診断を行った。非ホジキンリンパ腫は134例、ホジキンリンパ腫12例、白血病(髄外浸潤)12例、反応性リンパ節腫脹26例、壊死性リンパ節炎8例、その他5例であった。 2.非ホジキンリンパ腫134例の内訳は、precursor B lymphoblastic lymphoma15例、diffuse large B-cell lymphoma24例、Burkitt lymphoma26例、precursor T lymphoma30例、anaplastic large cell lymphoma33例、peripheral T-cell lymphoma2例、その他の非ホジキンリンパ腫4例であった。 3.precursor B lymphoblastic lymphoma5例、precursor T lymphoblastic lymphoma6例について染色体相互転座t(12;21),t(9;22),t(4;11)をFISH法により、TEL-AML1,MLL-AF4,BCR-ABL fusion transcriptをRT-PCR法により検索したが、いずれの染色体相互転座およびfusion transcriptも検出されなかった。 4.予後に関しては観察期間(中央値)16ヶ月で、diffuse large B-cell lymphoma, anaplastic large cell lymphomaの各1例が死亡している。今後、観察期間を延ばして、組織型、臨床病期、原発部位などによる予後の相違を検討する予定である。
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